一つは昨晩観たデビッド・リンチの映画「インランド・エンパイア」。もう一つは日中に行った「アトリエの掃除」。この二つの行為が私の体重を数キログラム奪ったのだと考えられます。自分の感性を最大限に押し広げて、来るものに身をゆだねつつも、最後まで集中を切らさず必死に脳内編集を行っていた「インランド・エンパイア」。三時間のリンチワールドに完全に飲み込まれた私は翌日のアトリエの掃除中もストーリーをつなぎあわせようと試みるも、さらに混乱を極め「もうこれ以上考えるのやめよ。で、あと二回は観よ。」とみなさんが陥るリンチ中毒に感染。
展覧会後のアトリエというものは「この部屋でいったい何が起きていたんだ」と自分でも思ってしまうくらいに乱雑極まりない空間なのですが、これをあっちに移動して…これを捨てて…これとこれを一緒にして…とやっていくうちに最終的にはすっかり綺麗に片付いてしまいます。ですが、リンチの映画はこの部屋の掃除のようにはいかないのです。あああっなんなんでしょうこの感覚。
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