2009-11-27

「時蹟体」



日展も残すところあと10日となりました。会場に観に行って下さいました皆様、どうもありがとうございます。ブログでは写真を載せていませんでしたが、こちらが今回の僕の作品「時蹟体」(じせきたい)です。横幅は50cm位ある陶器のオブジェです。実物や絵ハガキを見て下さった方からの評価が高く、また初入選のお祝いの言葉も頂いたりと、大変嬉しく思います。初入選というのは、一生に一度しか無く、それだけにこの日展の開催期間中は少し特別な思いで過ごしています。既に観て下さった方や今、初めてこの写真を見た方、これから観に行かれる方にはふわりと自由にイメージを浮かばせて頂きたいので、今回の作品についてのブログでの解説は日展終了後にさせて頂きます。僕は、自分の作品を会場でも写真でも一番多く観ている人だと思いますが、この作品、不思議と見飽きる事が無く、既視感を全く感じないのです。皆さんはどのように感じますでしょうか?

僕は明日の28日(土)に会場に行く予定です。日展は世界最大規模の公募展ですので見応えがありますよ。お時間ございましたら、是非この機会に御来場下さい。宜しくお願い致します。

Autumn Leaves







2009-11-26

Claps企画展vol.1 「家具と器」展

谷口ゼミのメンバーは「何処かで誰かが何かやっている」(もしくは何処かに行っている(←モリト君は今アメリカで彫塑の勉強中です。ブルックリンのゲットーみたいなところで生きていますと言ってました。)、もしくは疲れすぎてヘバっている(笑)。)ので、面白いのですが、明日からサイトー君が山形で展示会を開きます。益子の陶器市の二日目まで建ててあった「幻の小屋」(←その日の夜中に降った雨で見事にぶっ壊れたのである。)に展示してあった素敵な木工家具を作っている「Claps」というお店の企画展です。
詳細はこちら→http://www.claps.biz/node/30

僕も行こうと思ったのですが、スケジュールが合わず今回は断念。お近くの方がいらっしゃいましたら是非足を運んでみて下さい。


おおっ。クリスマスまであと1ヶ月。

その翌日は、友達が5人で横浜と埼玉からはるばる陶芸体験に来てくれました。このシーズンならではの手作り陶器のクリスマスツツリーに挑戦!粘土の紐を一本ずつ積み上げて三角山を作っていくのですが、だんだん広がってきてしまって悪戦苦闘。口をすぼめていくのは簡単なようでなかなか難しいのです。コツとしては上に乗せる粘土は下の粘土よりも内側にくっつけて、両手で寄せていくとうまくいきますよ~。ツリーの土台ができたら☆と柊の葉と実を着けて、最後に「ポンス」という道具やカッターナイフを使って自由に穴を開けていくと完成です。部屋を暗くしてライトを点燈した瞬間、天井や壁にまで幻想的な光が照らされて感動ものでしたね~。この季節、大谷は夜になると急に寒くなるのですが、みんなの手作り陶器に囲まれているのでちょっと温かいかも。

日展 親子鑑賞教室

22日の日曜日は日展のイベントで行われた親子陶芸体験教室のスタッフとして参加してきました。これは、毎年日展の開催期間中に国立新美術館の講堂で陶芸や絵や彫刻や書など様々な分野を日展作家の指導の下で子供達が体験できるという、僕が子供だったら絶対毎年参加しちゃうような楽しい企画です。

今回の陶芸部門のテーマは「タタラとカラー粘土でマグカップを作ろう」でした。タタラというのは薄い粘土の板の事です。大きな粘土の塊を同じ厚さにスライスし、その一枚の粘土の板の上に黄色やピンクなど5種類の粘土を自由に載せて絵柄や模様を作り、ローラーを転がしてプレスします。それを水道管などで使用されているような塩ビのパイプに巻きつけて筒状にし、底のパーツとしっかり張り合わせてから最後に取っ手を付けて完成です。筆で絵を描くのでは無く、粘土を指で置いていきながらイメージを膨らませていくのが面白そうでしたね。また、それまで平面的であったものが、ぐるりと一周すると絵が全部見えるというのが一つの物語性を感じます。子供達もまた陶芸をやってみたいと喜んでいたので来年も楽しみですね。

2009-11-20

「Quattro」ではなく「ふわとろ」だった。

アトリエで轆轤を回して寸法指定の湯呑みや小鉢を沢山作り、気がつくと日が暮れている、といった職人的な仕事を終え一昨日は陶器市の打ち上げでもんじゃ&お好み焼き屋に行きました。駄菓子屋で食べる「もんじ」以外は邪道である、という考えで今までその類のお店でもんじゃ焼きを頼んだ事が無かったのですが、試しに頼んでみた300円のベビースターもんじゃが美味しくて驚きました。きっと僕の焼き方が上手かったからでしょう(笑)。(←ちゃんともんじゃの焼き方があるのですね。バジャーっと適当に焼こうと思ったらサイトー&オーシャンに止められました(笑)。でも二人のもんじゃ焼き講習を受けたのでもう大丈夫です。)他にはお店の名物ふわとろ焼き、牛スジのお好み焼き、イカのモダン焼き、キムチチゲ鍋(しめに雑炊)…とたらふく食べてちょいちょい飲んでめちゃめちゃ話をしてたら「あっもうこんな時間だ。」という時間よりも大幅に3時間以上経過していたという恐るべきカイロス時間を体験。もはや一日24時間が一体どのくらいの時間なのか、わからなくなっています。今度、1秒から3600秒まで一時間をきっちり数えてみようと思います。


今日のYouTubeは最近知った「Alarm Will Sound」という現代音楽のグループ。エイフェックス・ツインのカバーなどもしていますが、途中からヴァレーズの「Integrales」の演奏が始まったのでちょっとびつくり。

2009-11-16

EDGARD VARESE

続きましてはエドガー・ヴァレーズの「アメリカ」。

美女&イケメン揃いの若い楽団が、この曲を演奏している、ということがまた凄い。

こちらは最後のクライマックスですが、前半も良いので是非。

2009-11-14

秋ですが春の祭典

昨日は年末恒例小学校陶芸体験教室第一弾(来月は4校あります。)、豊郷北小学校の子供達と一緒に陶芸を、今日は一人で轆轤を挽きまくり、明日はゼミで版画をやります。

そしてブログにYouTubeの動画を貼り付けるやり方を教えてもらいました!僕の好きな動画をいろいろ紹介していきたいと思います。(←とは言ってもあんまり見ないのですぐにネタ切れになりそうですが…)

まずは秋の夜長にバレエなどいかがでしょう?
ニジンスキー「春の祭典」。Part3までありますので最後まで全部見ちゃいましょう。

2009-11-12

久しぶりの完全休養日

陶器市明け後は読売文化センターでの教室と陶芸体験教室の講師業を終え東京で一日芸術鑑賞。テアトル新宿で映画「パンドラの匣」を観てから六本木へ向かい、日展をもう一度時間をかけてじっくりと観る。それから渋谷のタワレコでクラッシック、現代音楽の視聴をしまくり中野でとある日本のロックバンドのライブに。それまで変拍子や実験音楽ばっかりだった頭の中がきっちり4拍でとろりと落ち着く、のか着かないのかわからないこのギャップが非常に中野的で良かったです。中野といえば昔、サンモールからちょっと横道に入ったカメラ屋の上の部屋で(←全然どこだかわからないじゃないか(笑))「行雲流水」というグループが月に一回くらい面白いライブをやっていたのを思い出します。入場料が500円で机の上に置いてあるスナック菓子やビスケットやソフトドリンクが食べ放題飲み放題でパイプ椅子に座って演奏を聴くというかなりゆるいライブでお客さんも10人くらい。ある時はお客さんだと思っていた人達が全員メンバーで、実質のお客は僕一人だけなんじゃないのか、と思った日もあります(笑)。演奏は10人くらいのメンバーが全員ピアニカで合奏していたり(←スコアが「●■◆○」といった記号楽譜でした。)ノコギリをフワンフワンしていたりライブの前にマジックショーをやっていた時もありましたね。またこんな小さな不思議なライブに行ってみたいと思いながら深夜に大ケストラを聴いているワタクシ。

行雲流水とその関連のサイト
http://www.sndwm.com/kr/
http://www.sndwm.com/
http://www.sndwm.com/tnw/
http://www.h5.dion.ne.jp/~ayacol/

懐かしい~。

2009-11-06

益子陶器市を終えて

日展の内覧会、レセプションから益子の陶器市へと、激流のような一週間でした。まずは益子の陶器市。人の流れの無い坂道沿い、という最悪の立地条件の僕のテントに来て頂いたお客様に大変感謝しています。やる前から予想はしていましたが、おそらく陶器市中一番お客さんが来なかったテントであると思います。集客や売り上げ、といった数字の面においては厳しい結果となりましたが、その中でも「益子の陶器市っぽくなくて逆に新鮮(←ジャズや現代音楽を流し、クリスマスツリーやリースを置いてあったのはここだけでしたね。)」「落ち着く(←人が来ないので(苦笑))」「話が楽しい(←僕とオーシャンとサイトー君の漫談は最終日にはグダグダでしたが(笑))」といった嬉しい声を頂くことが出来たので参加して良かったです。また、現在日展に陳列されている僕の作品の写真を観て興味を持って下さった方が意外なほどいらっしゃったので、次回からは食器だけでなく抽象的なオブジェも展示したいと思います。他の窯元や作家のテントをぐるっと観て回っている時に、次回からの展示のアイデアがどんどん出てきました。だいたいほとんどが、食器を並べて、はい、いかがですか?というような販売スタイルですが、そこにオーシャンは新しい益子焼きを多田羅窯ブランドとして展開し、サイトー君は椅子やテーブルなど木工家具も加えた一つのモデルルームを提案し、僕は造形を主とする工芸美術から攻め入るような刺激を益子の陶器市に与えようかと思っています。今回の経験からだいたい感じは掴めました。より多くの方々に楽しんで頂けるよう来春までに戦略を練ります。御来場くださいました皆様、どうもありがとうございました。そして、出品者の皆様、どうもおつかれ様でした。また来年、益子でお会いしましょう。


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