2009-12-23

谷口勇三 陶展 

現在、さくら市の「ギャラリー匣」で開催中の私の父親の個展のお知らせです。

2009年12月12(土)~2010年1月17(日)
AM10:00~PM6:00
※1/1(金),2(土),3(日)は休廊
最終日はPM4:00まで

クリスマスグッズ・陶板、陶壁オブジェ・小物、オブジェ・いろいろ花器など200余点の展示販売をいたします。お時間ございましたら、是非御覧下さい。

ギャラリー匣さんのブログはこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/saya_utsuwa





2009-12-08

九日間の記録 <文字編>

11/28(土)
午前。宇都宮湘南新宿ラインで恵比寿へ。ガーデンプレイス内のカフェで軽い朝食をとり、東京都写真美術館へ行く。「ゼバスチャン・サルガドの「アフリカ」展」、と「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ・ブレッソン展」を観る。午後。六本木、国立新美術館の「日展」へ。友達が沢山観に来てくれる。がみんな来たのが終了間際で、作品の前で解説していると閉館の時間に。ちなみに、全部門合わせた3000点を一点10秒で観たとしても8時間かかる計算。10時開館からスタートしてノンストップで観終えるのが閉館時間の18時。お昼食べられない、お茶できない、トイレ行けない(笑)。その後、六本木で焼き鳥&ビール→新橋のHubでチップ&フィッシュ&赤ワイン&ソーセージ。恵比寿で就寝。

11/29(日)
午前。清澄白川駅から東京都現代美術館まで散歩。美術館前の公園で小学生達のサッカー大会を見ながらおにぎりを食べる。「レベッカ・ホルン展」と「ラグジュアリー:ファッションの欲望」を観る。が、常設展示場の作品の方が良かった。特別展示は岡崎乾二郎。個人的には「実験工房」の活動とその作品をもっと観たい。午後は上野の東京都立美術館の「令泉家」。800年前の勅撰集など、国宝、重文の古文に息を呑む。

11/30(月)
アトリエで平面デッサンとマケット作り。図書館でコルトレーンとアート・ブレイキーのCDを借りる。あんまり活用している人がいないみたいですが、ジャズとクラシックのCDなら図書館で。他館にあってもパソコンで予約すればメインの図書館(僕はいつも市立図書館ですが、なぜか借りたいCDはほとんど東図書館にある。ちょっと変わったCDは東にある、という噂は本当だったか…。)で受け取れる。高校時代もよく通っていたが、全然勉強しないで外の芝生で野球ばっかりやっていたのが懐かしい。

12/1(火)
2009年小学校陶芸体験教室第二弾、今泉小学校6年生。午前中2クラス、午後1クラス。いつも思うことですが、陶芸がキライな子って見たこと無いです。これは凄い事実なんじゃないかと。「土と子供」の関係には何かあると思いますよ絶対。給食ありがとうございます。ミートソースのスパゲッティ美味しかったです。懐かしのソフト麺!夕方、ピアノのレッスン。ビル・エヴァンスの「VeryEarly」とビートルズの「Yesterday」。ビートルズはメロディー譜なので左手はコードネームを見て伴奏をアレンジ。なかなか格好良くいかない…。夜はリサイクルショップ「飛行船」のオーナーとお会いする。アンティークショップの鶴田店は、二階がギャラリースペースに。まだ未定ですが、個展をやらせて頂くことになりそうです。

12/2(水)
子供達の作品を削る。無垢には穴を開けて、底には学校名と名前を書いて…でないと、どれが誰のだかわからなくなっちゃうのです。午後は友人のお母さんとそのお友達さんの陶芸体験。小さなクリスマスツリーワイングラスとかなかなかお洒落な作品が出来上がりましたね。

12/3(木)
益子へ粘土を買いに行く。車の中ではPodcastを良く聴くのですが「Lyfestile museum」と「サイエンス・サイトーク」の2番組だけで青森くらいまで行けてしまうのではないかと思います。

12/4(金)
夕方、はるばる滋賀県から日展を観に来てくれたまさるさん家族に会う。会場入り口で誰かに肩を叩かれ、顔をあげるとなんとまたへんがいてびっくりする。おおおなんという偶然。三人の時間が交錯した何とも不思議な三人出会いである。またへん君は池袋で行われる「山海塾」の公演に行き、僕は渋谷のオーチャードホールでの「菊地成孔&ペペトルメント・アスカラール」のコンサートに行く。二幕の頭の流れるようなリズムと音群に体が熱くなる。来年はこれで踊ろうと、リキッドルームでのスタンディングライブのチケットを買う。限定のアナログ盤も買う(←プレイヤー無いのに。)映画本も買う(←来年は映画を沢山観ようと思っとります。)一口餃子を秒殺して終電で帰宅。

12/5(土)
午前。読売文化センターで陶芸教室講師。お洒落な手作りクリスマスリースを作る。夕方、雨。再びオーチャードホールへ。二日目はハードバップにダブエフェクツの「ダブ・セクステット」。途中からゲストでUAが参加。独特の歌声とノリの良いスキャットに痺れる。終演後、今年もまた「みたかや酒場」へ。おでんやもつ煮込みやわかさぎの天ぷらなどなどなどなど。中でも初めて食べた鯨の刺身をにんにく醤油で口に入れた瞬間はもうたまりませんでした。即、白い御飯が食べたくなって注文しちゃいました。ミシュランガイドとか僕には縁のない本と料理店だと思いますが、僕の三ツ星居酒屋は断トツで清澄白川のこちらの「みたかや酒場」であります。

12/6(日)
快晴。清澄白川のカフェで朝食にホットコーヒーとホットドック。近くのたい焼き屋さんで買ったたい焼き君を食べながら両国まで歩く。東京江戸博物館に行こうと思ったが、それほど観たい企画展では無かったので中には入らず、そこから浅草まで歩く。日曜お昼の浅草は~下町情緒あふれるにぎやかさ~。ヘイッ。いっちょ寿司でも握ってくれよぅ。とちょっとリッチに(←嘘。とっても安くてとっても美味しい。)カウンターでお寿司を食べる。それから上野公園まで再び歩いて上野の森美術館で「チベット展」を観る。展覧会では見えてこないチベットと中国の関係も理解しなければと思う。夜の仕事に合わせ、上野発の宇都宮線で帰宅。

日展を終えて

第41回日展が終了いたしました。美術館に足を運んで頂き、僕の作品を観て下さった皆様、本当にどうもありがとうございました。「今回初めて、日展を観たけれど、イメージしていたよりも面白かった。」「数が多くてじっくり観られなかった。今度はもっと早く来よう。」「国立新美術館にも初めて来たけれどお洒落だね。」「工芸美術部門が一番面白かった。」といった感想を沢山頂きました。展覧会が終わった今、初入選した喜びもそうですが、これまで「工芸美術」というジャンルを知らなかった方々が、興味を持って下さった喜びも一入です。「うつわ展」や「陶器市」には行った事があります、現代アートって面白いよね、といった声はよく聞きます。これから先、「工芸美術」が発展していくか否かは僕の世代の若い人達が鍵を握っていると思います。これは、作家に限らず全員です。(鋭い「批評家」が現れることを願っているのですが…。)陶芸に限って言えば、「朝日陶芸展」や「益子陶芸展」などの大きな公募展も無くなり、器を離れた抽象造形を作る作家も少なくなった、といった厳しい状況にありますが、言葉では説明のつかないような焼き物が全く存在しなくなったとしたら、とても寂しくつまらない世界になってしまうことでしょう。その「焼き物」の実像がまた何かに変容するような、イメージの虚像が新たな世界の扉を開くような、ジャンルとジャンルが鬩ぎあうような、熱く、沸々とした臨界点が一番面白く、そこが見えそうで見えないもどかしさが更に創作意欲を掻き立てるのです。今後も良い作品を創ろうと勉強を重ねていきますので、どうぞ宜しくお願いいたします。どうもありがとうございました。