いよいよ本日より「第二回 谷口ゼミ展」が始まります。
第二回 谷口ゼミ展 -版画へのアプローチ-
会期 2009年6月20(土)~6月30(火) (日曜休廊)
時間 午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)
場所 ギャラリー・イン・ザ・ブルー
講師 谷口勇三
ゼミ生 谷口直之 奥住陽介 石井香梨
森戸泰光 北條はるか 高橋真尚 斉藤ダイスケ
「谷口ゼミ」とは、大谷町の陶芸教室「陶遊舎」で行われているアートの勉強会の事です。陶芸家、谷口勇三を講師とし、2005年12月に谷口直之(陶)と奥住陽介(鉄)の二人で発足。勉強を重ねていくうちに徐々にメンバーが増えていき、現在のゼミ生は8人。陶、鉄、歌、彫刻、デザインなど様々な分野で活動する若手の作家達が、一ヶ月に一度集まって授業を行っています。授業では、ゼミ生は現在製作中の作品、または製作前のモデルなどを提示し、皆でアイデアを重ねたり批評をしながら、より質の高い作品の創造を目指し、ものづくりに対する思考や創作意欲を膨らませています。
三年前の第一回谷口ゼミ展では、油彩やクレヨン、アクリルなどによる平面絵画を試みましたが、今回展示する主な作品は、最近のゼミのテーマである「版画」です。木版画やドライポイントなど、各メンバーが専門に扱う素材や形態、技法、製作工程とは異なる表現にあえて取り組む事によって、普段の仕事では気がつかない潜在的な感性が刺激され、新たな表現領域が広がっています。また、自分のアトリエにこもって一人で仕事を進める時間が多い中、こうして人が集まり言葉を交わしながら製作することで、それまで思いもしなかったアイデアや作品が生まれたりもします。自分の考えと他のメンバーとの意見が食い違うことなど多くありますが、その摩擦も逆に大きな活力となり、谷口ゼミの生き生きとしたエネルギーからは、時間と場所を他者と共有することの大切さを感じます。
今回の様々な実験的な試行から創られた版画作品からは、こうした授業の雰囲気も伺い知ることができ、谷口ゼミならではの創造性に富んだ展示会となるでしょう。各メンバーは、およそ90cm×60cmの大きめの版画作品を二枚と小さな作品を数点、その他に自分の専門分野の作品も展示販売致します。「版画作家の版画展」では見られない、個性豊かなゼミ生による日々の勉強の成果を発表する「第二回 谷口ゼミ展 -版画へのアプローチ-」。是非この機会に御高覧下さい。